私でよければ・・・

私でよければ・・・

#恵美子-02



「審査の結果についてお知らせです。」

さあ、ここで私のなかの悪い虫が目を覚ましてしまいました。

「娘さんのことについてご相談させて頂きたいことがございます。」

と、電話しただけで平日の昼間に渋谷で待ち合わせ



喫茶店にて

「単刀直入に言います。娘さんは現状では所属することは出来ません」

と、きっぱりと言いました。

「タレントになるには、個性が非常に重要になってきます」

「その個性がまったく感じられません」

決してブスとはいいません(笑)

ここではブスを個性に言葉を置き換えました。

自分の分身である娘をブスと言われれば、お母さんも気を悪くしますからね

ただ、親もうすうすは自分の娘はブスなのだとわかっています(笑)

「あとね、娘さん位の年齢だと枕営業が当たり前のようにありますよ」

と、さらっと言ってあげました。

「娘さんを見ていると、大人しそうな子なので大丈夫かなと」

「お母さんはどう思いますか?」

しばらく考えるお母さん(笑)

母「多分、娘は経験はないと思います」

私「それじゃ、娘さんには無理ですね」

考え込んでしまったお母さん

当たり前ですね(^v^)

「お母さんは、芸能界に枕営業があるとご存じでしたよね」

母「・・・う~ん、まあ」

「枕営業ができないと仕事はなかなか取れません。それでもタレントとしてやらせますか?」

母「できれば、やらせてあげたいです。 夢だから」

「うちは、所属するのに所属料は頂いていません。なので、仕事のとれない子は所属させたくないのです。」

「ただ、私は娘さんよりお母さんの方がタレントというか女優に向いていると思います」

「なので、お母さんがうちに所属して頂けたら娘さんも預かります。どうしますか?」

母「私ですか?考えてもいませんでした」

このあたりから、お母さんは私の目を見て話してくれるようになりました(笑)

照れた表情がソソリマス(^_^;)